ご苦労さん
現在、RIISを情報セキュリティのユニークなNPOとして、ここまで育ててくれた中心人物は植谷氏である。 彼は、ボクの常軌を逸した話をしたときも、取り合えずまじめに聞いてくれて、「そうなればいいけど、実際にはこういうところに無理があるよ。」ということを、長年の営業経験から的確に指摘された。 そういう問題点が明らかになれば、後はどのように克服するかを話し合えばいい訳だし、具体的な手法についてもいろいろと相談できた。 こうして、うまくいった事業もあるし、どうしても成果があがらなかった事業もあるけど、NPOという組織をどのように活用すればいいかを話し合える、ボクにとっては無二の相談相手だった。 また、彼はボクの欠点も知り尽くしており、不得手な作業をボクに無理強いしなかったので、ボクも比較的スムーズに業務を進めていくことができた。 言い方を変えれば、ボクにできることが限られており、実際に事業を進めるときは自分で切り盛りできる自信があったので、ボクに好きな事を言わせておけば良かったとも言える。 しかし、事業が安定してくると、あまり新たな企画も必要がなくなるし、継続的に事業を推進していくことが大切になる。 そうなると、彼の得意な世界になってくるので、安心して事業の推進を任せられる訳だ。 ところが、彼は近々にRIISから去ることになったのだ。 さあ、大変。RIISの安定した事業運営の要がなくなるのだ。 先日も、今後のRIISの運営の仕方などについて相談した。(写真) これまで、慣れないNPOの立ち上げを考え、何とか運営も安定したのだが、これからの社会の変化に合わせて必要とされるNPOの活動内容も変っていかなければならない。 そういう意味では、新しいRIIS像を再構築していく機会を与えてくれたとも言える。 しかし、RIISの事業推進だけでなく信用の要でもあった彼が去って、その後、残されたメンバーと新しく加わってくれるメンバーでどういう活動ができるか、がこれからの課題である。 いずれにしても、植谷氏と同じようなスタイルで事業をすることはできないし、そうする意味もないので、新しい事業スタイルを作っていかないといけない。 「今後も、ときどき相談に乗ってね。」と約束してもらった。(臼井)