2011年の情報危機管理コンテストを振り返って
今年も情報危機管理コンテストが盛況のうちに終わり、約一ヶ月が経ちます。
今年の危機管理コンテストはいろいろと変化があり大変でした。
ここで、一度振り返ってみようと思います。
まず、何と言っても今回の震災のおかげで、あわてふためくことになりました。
4月1日からWeb予選を開始する予定だったのですが、輪番停電など混乱が続いていたので半月ずらすことにしました。おかげでスケジュールはカツカツです。
白浜シンポジウム自体も、開催するかどうかで大きく混乱していた時期です。
本当に参加者が集まるかどうか、ヒヤヒヤものでした。
結果的には、有難いことにシンポジウムにも多くの方が来てくださり、
情報危機管理コンテストも昨年から大幅増の11大学21チームの参加申込があり大盛況。
例年の常連校が決勝戦に進めないという番狂わせにもつながりました。
今年は予選が予選らしく稼働し、危機管理コンテストは大きく飛躍した年になりました。
泉先生をはじめ、関係者の努力が少しずつ花開いていくのを感じます。
ところで、今回は、前回から始まったWeb予選(一次予選)の内容を一新しました。
参加チームはコンサルタントになり、顧客からの相談に回答します。
今回の顧客は素人ながらにネット通販を始めてしまった貴金属店の社長さんで、情報漏洩の恐れがあると連絡を受けて相談をして来られたのですが、話(問題文)を聞くとまずいことだらけなのです。
しかし、いきなり技術的な話をしてしまってはちんぷんかんぷんですから、言葉を選んでうまく相談に応じないといけません。
この難題に対して、参加チームの皆さんからは様々な回答がありました。
相手が技術的には素人であることを意識して平易な言葉で回答したチーム、技術的な点をきっちり押さえて専門的に回答するチーム、短期的な対応と長期的な対応に整理して指導するチーム、店の従業員の教育やシステムの運用方法にまで言及するチーム、などです。
いずれも、非常に熱の入った回答があり、こちらが圧倒されるほどでした。
結果は公開されていますので、興味ある方は一度ご覧ください。
これで、まがりなりにもWeb予選の形ができたのではないかと思っています。
その後、予選で12チームから5チームに選抜され、最後に白浜で決勝戦が行われました。
この予選・決勝戦では、自社が管理しているサーバ/ネットワークにトラブルが起こり、これに対してリアルタイムに対処する、言葉通り実践力が問われます。
システムにログインして侵入の痕跡を探したり、トラブルの原因を塞いだりと、システムに関する高度な知識と技術が必要になります。
また、顧客から苦情の電話が入りますので、その電話対応を適切に行うことや、炎上した掲示板を長時間放置しない、等の社会的側面を意識した対応など、実践的な総合力が必要になるところが、面白いところです。
勝敗は総合的に判断されますが、今年は決勝戦で戦った5チームのレベルは拮抗し、甲乙つけ難い戦いになり、最終的には僅差で同志社大学チームが優勝しました。
今年の情報危機管理コンテストも、昨年同様、熱く高度な戦いが繰り広げられました。
このコンテストで学生が学ぶことはとても多く、毎年、学生からの満足の声を聞きます。
ぜひ、より多くの学生に参加していただき、日本を背負う技術者として育ってほしいと思います。
今後も、より素晴らしいコンテストに成長させるため、頑張って参ります。
応援をいただければ幸いです。
(記事:和歌山大学システム工学部 吉廣卓哉、
写真:近畿大学 生物理工学部 加藤 暢宏)
今年の危機管理コンテストはいろいろと変化があり大変でした。
ここで、一度振り返ってみようと思います。
まず、何と言っても今回の震災のおかげで、あわてふためくことになりました。
4月1日からWeb予選を開始する予定だったのですが、輪番停電など混乱が続いていたので半月ずらすことにしました。おかげでスケジュールはカツカツです。
白浜シンポジウム自体も、開催するかどうかで大きく混乱していた時期です。
本当に参加者が集まるかどうか、ヒヤヒヤものでした。
結果的には、有難いことにシンポジウムにも多くの方が来てくださり、
情報危機管理コンテストも昨年から大幅増の11大学21チームの参加申込があり大盛況。
例年の常連校が決勝戦に進めないという番狂わせにもつながりました。
今年は予選が予選らしく稼働し、危機管理コンテストは大きく飛躍した年になりました。
泉先生をはじめ、関係者の努力が少しずつ花開いていくのを感じます。
ところで、今回は、前回から始まったWeb予選(一次予選)の内容を一新しました。
参加チームはコンサルタントになり、顧客からの相談に回答します。
今回の顧客は素人ながらにネット通販を始めてしまった貴金属店の社長さんで、情報漏洩の恐れがあると連絡を受けて相談をして来られたのですが、話(問題文)を聞くとまずいことだらけなのです。
しかし、いきなり技術的な話をしてしまってはちんぷんかんぷんですから、言葉を選んでうまく相談に応じないといけません。
この難題に対して、参加チームの皆さんからは様々な回答がありました。
相手が技術的には素人であることを意識して平易な言葉で回答したチーム、技術的な点をきっちり押さえて専門的に回答するチーム、短期的な対応と長期的な対応に整理して指導するチーム、店の従業員の教育やシステムの運用方法にまで言及するチーム、などです。
いずれも、非常に熱の入った回答があり、こちらが圧倒されるほどでした。
結果は公開されていますので、興味ある方は一度ご覧ください。
これで、まがりなりにもWeb予選の形ができたのではないかと思っています。
その後、予選で12チームから5チームに選抜され、最後に白浜で決勝戦が行われました。
この予選・決勝戦では、自社が管理しているサーバ/ネットワークにトラブルが起こり、これに対してリアルタイムに対処する、言葉通り実践力が問われます。
システムにログインして侵入の痕跡を探したり、トラブルの原因を塞いだりと、システムに関する高度な知識と技術が必要になります。
また、顧客から苦情の電話が入りますので、その電話対応を適切に行うことや、炎上した掲示板を長時間放置しない、等の社会的側面を意識した対応など、実践的な総合力が必要になるところが、面白いところです。
勝敗は総合的に判断されますが、今年は決勝戦で戦った5チームのレベルは拮抗し、甲乙つけ難い戦いになり、最終的には僅差で同志社大学チームが優勝しました。
今年の情報危機管理コンテストも、昨年同様、熱く高度な戦いが繰り広げられました。
このコンテストで学生が学ぶことはとても多く、毎年、学生からの満足の声を聞きます。
ぜひ、より多くの学生に参加していただき、日本を背負う技術者として育ってほしいと思います。
今後も、より素晴らしいコンテストに成長させるため、頑張って参ります。
応援をいただければ幸いです。
(記事:和歌山大学システム工学部 吉廣卓哉、
写真:近畿大学 生物理工学部 加藤 暢宏)
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